ロジカルシンキングは多くのビジネスパーソンに重要視され、
取り入れている人も多くポピュラーな思考法となっています。
「ロジカルシンキング」は物事を整理して、筋道を立てて考える思考法です。
一方、ラテラルシンキングはどうでしょうか?
ラテラルシンキング(水平思考)は、前提をなくして水平方向に発想を広げる思考法です。
どういう思考法なの?イマイチ取り入れにくい!と言う方も多いのではないでしょうか。
ラテラルシンキングは、時代の変わり目に注目されてきた思考法です。
これからのビジネスシーンでも必要とされる能力として注目されています。
天災にウイルス、今まで経験したことない事態を打破するため、
新しい発想やイノベーションが求められています。
この記事で学べる事
・ラテラルシンキングをロジカルシンキングと比較して解説します!
・ラテラルシンキングの鍛え方をご紹介します!
ラテラルシンキングを身に付けて一歩先行くビジネスパーソンになりましょう。
ラテラルシンキングとは?
ラテラルシンキングとは
既存の論理や固定概念にとらわれず、新しい発想を生み出すための思考法です。
ラテラル(lateral)= 横の、側面の、水平のと言う意味です。
(Latteは関係ありません!)
常識を疑い、直感的な発想や偶然をチャンスに変える視点で考えを深めていきます。
ラテラルシンキングは1960年代に心理学者のエドワード・デボノ氏が提唱した思考法です。
どんな前提条件にも支配されない、自由な思考方法であり、水平方向に発想を広げるという意味から、ラテラル(水平)シンキングと言われています。
●直感的で斬新な発想を生み出す発想 ⇒水平思考
ラテラルシンキングとロジカルシンキングの関係
ラテラルシンキングとロジカルシンキングの大きな違いは「前提」の考え方です。
- ロジカルシンキング(垂直思考)はタテ軸に深掘りしていきます。
- ラテラルシンキング(水平思考)はヨコ軸に発送(前提)を生み出します。
ロジカルシンキング
前提⇒推理⇒結論
まず前提を置き、それを推理していくことで結論を導き出します。
ロジカルシンキングは前提の置き方次第で結論は変わります。
論理が飛躍しないように注意しましょう。
相手を説得させる場面、営業やプレゼンの場面で活躍します。
ラテラルシンキング
前提の置き方に着目する。
前提そのものを今までにない斬新な発想や常識を覆す発想を置くことで、
前例のない新しい発想が生まれます。
常識を覆すアイディアもあるため、論理性には欠けます。
新規事業開発やロジカルシンキングで解決できなかった場面で活躍します。
ラテラルシンキングとロジカルシンキングは相互に補完しあう関係にあります。
組み合わせて思考することで、アイディアの幅が広がります。
ラテラルシンキングで考えられるすべてのアイディアを洗い出し、
可能性があるものからロジカルシンキングで深掘りしていくのがベストです!
時間と労力はかかりますが、この思考法を使えば難解な課題でも解決できそうですね。
ラテラルシンキングの鍛え方
ラテラルシンキングの考え方や鍛え方について紹介します。
最も重要なコツは疑う事です。
今回は4つの思考力アップ方法を紹介します。
- 不満に気付く
- 前例を疑う
- 理想を実現させるには?
- 問題集を解く
不満に気付く
現状に問題があるときに不満が発生します。
不満に気付き解決していくことで、前に進むことができます。
現状の仕事や業務内容に不満はないか?
ピンチをチャンスにとはこの事です!
不満に思っている事を洗い出しましょう。
前例を疑う
これまでやってきたこと、当たり前だと思っていた事は、何を根拠に結論を出したのでしょうか。
改めて考えてみましょう。
- 普段何気なくこなしている業務
⇒なぜ必要なの?と疑問を持つ
- 上司から指示された業務
⇒何を根拠に指示されたのか。その背景は?なぜ必要?
私は以前、とにかく指示が雑な上司の下で働いたことがあります。
何を言っているのか理解するのに一苦労、質問してもあいまいな回答しかもらえません。
さらに「言われなくても、先回りしてやって!」と言い放たれました。
当時は不満や愚痴しか出ませんでしたが…
この経験から、疑う事と、相手の心理・意図を読み取ろうとする力はついたと思います。
今までのルールや価値観は本当に正しいのか?最適なのかを検証することで、
過去に囚われない新しい発想が浮かんできます。
理想を実現させるには?
「こうなればいいのに」という願望を実際に叶えるにはどうすればよいか、
と考える事もラテラルシンキングを鍛える方法です。
常識的に考えて無理な願望でも、一部分だけ切り取って
「ここを変えれば」「別のものと組み合わせれば」実現できる可能性が出てきます。
先ほどの上司の例ですが、私の願望は「指示が的確な上司に変わってほしい」です。
ですが、上司が変わる事は滅多にありません。異動を願うだけでは現状は変わりません。
「どうすれば指示が分かるのか」
「こちらの要望を通すにはどうすれば良いか」
同僚や先輩・後輩と考え、あらゆる手段を使って取り組みました。
質問の仕方をYes/Noで答えてもらえるように工夫したり、
他の部の部長に協力してもらい、上司に伝えてもらう事をしました。
かなり大変でしたが、少しずつ改善されるようになりました。
問題集を解く
ラテラルシンキングについての問題集は多く出版されています。
具体的に問題を解くことで鍛えられます。
ただ、通常の問題集の解き方と意識を変えて取り組む必要があります。
「問題を解く」意識ではなく、「常識を覆す新しい発想を考える」意識を持って取り組みましょう。
ラテラルシンキングは、既存にない新しい発想を大事にします。
問題集に載っている答えは結論の一つです。正解は一つではありません。
まとめ
ラテラルシンキングは様々な視点を持って、新しい発想を生み出す思考法。
ロジカルシンキングとの組み合わせで相乗効果が期待できます。
ロジカルシンキングだけでなく、クリティカルシンキングと共に、
組み合わせて思考する事によって、精度の高い結論が期待できます。
それぞれの違いとメリットを理解し使い分ける事で、様々な問題解決に役立ちます。
ラテラルシンキングを鍛えるにはとにかく疑問を持つこと
固定概念、常識、当たり前だと思っていた事を疑う事から始めましょう。
ラテラルシンキングの考え方を理解してトレーニングを取り入れ、
新たな発想を生み出せるビジネススキルを身に付けましょう。
ラテラルシンキングはビジネス上だけではなく、日常でも使えます。
なぜ?と疑う癖が出来ると好奇心から色々調べるようになり、知識も豊富になります。
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