HSPとエンパスは、周囲から「感受性が豊か」「内向的」「神経質」と印象を受けています。
その性質から、HSPもエンパスも疲れやすかったり生きづらさを感じています。
この2つの性質は共通する部分もあるのですが、
違いを理解することで、より効果的な解決方法が見つかります。
自分はHSPか、エンパスか疑問を持っている方に対して、2つの違いと
生きづらさの対処法について調べました!
まず、2つの意味を確認してみましょう。
似ている部分があり、どちらも当てはまる方もいるかもしれません。
⇒共感力の高い人
⇒感受性が高く、敏感な気質を持った人
HSPの特徴
HSPの人は、主にDOES(ダズ)と呼ばれる4つの特徴を持っています。
エレイン・N・アーロン博士は自身の著書で以下のように解説しています。
HSPの主な特性として「DOES(ダズ)」という4つの特性がある。
4つのうち1つでも当てはまらない人はHSPではないと定義しています。
4つの内3つが当てはまっていた人は、性格的に「内向的な人」という可能性が高くなります。
D 考え方が複雑で、深く考えてから行動する(Depth of processing)
・一を聞いて十を知ることができる
・お世辞やウソを見抜いてしまう。勘が鋭い。
・物事についてあらゆる可能性を考え、判断に時間がかかってしまう。
O 刺激に過剰に反応し、敏感で疲れやすい(Overstimulation)
・人混みやイベントが苦手でつかれやすい
・相手の些細な事に傷ついてしまい、なかなか忘れられない
・驚きやすい、動揺しやすい
・映画や音楽、芸術などの作品に深く感動する
・選択肢が多いと選べない
E 人の気持ちに振り回られやすく、共感力が高い(Empathy and emotional responsiveness)
・他人の影響を受けやすい、すぐ同調してしまう
・人が起こられていると、自分の事に感じる
・映画やドラマに感情移入しやすい。
・相手のしぐさや表情に敏感に反応してしまう
S 些細な刺激を察知する感覚がするどい(Sensitivity to subtleties)
・周囲の音やにおい、光など五感に敏感
・直観力がある
参考文献:『ひといちばい敏感な子』
エレイン・N・アーロン (著), 明橋大二 (翻訳)
エンパスの特徴
感受性が強く、繊細な気質と言う点でHSPと共通しています。
定義としては、HSPの人の中にエンパスである人がいるイメージです。
エンパスの人はHSPでもありますが、HSPであるからエンパスと言う訳ではありません。
エンパスはDOESの中のO「刺激に敏感農反応する」E「共感力が高い」の2つが特に強い傾向があります。
HSPとエンパスの違いとしては、この2つの部分に少しスピリチュアルの要素が加わります。
エンパス的 O:直接触れなくても、雰囲気や場所に影響を受けて過剰に反応する
HSPの人は実際に触れた五感に対して敏感に反応します。
一方、エンパスの人は直接触れなくても感じる事があります。
スピリチュアル的に言うと、相手のオーラが見えたり、初対面の人でも感情や意識を感じ取る事もあるようです。
エネルギーの強い場所に行くと、それだけで疲れてしまったり、体調が悪くなることがあります。
エンパス的 E:HSP以上に共感力が高い
エンパスの人はより共感力が高い傾向にあります。
HSPの人は、表情や口調を感じ取り、どう対応すべきか相手の立場に立って考えます。
一方、エンパスの人は雰囲気で感じ取る部分が大きく、まるでその人になったように共感します。
精神的にも身体的にも共感を得てしまう部分があります。
HSPやエンパスはうつ病になりやすい?
周囲からの影響を受けやすい性質があるので、自分で気づかないうちに疲れてしまいます。
特にエンパスの人は自分でも気づかないうちに周囲から影響を受けています。
そのせいで、自分のエネルギーを消費してしまう事も。
寝ても寝ても疲れが取れなかったり、人混みにいるだけで疲れてしまったり。
疲労が蓄積され、身体疲労が精神疲労に繋がり、心身ともに弱ってしまいます。
このストレスがやがてうつ病に繋がってしまう可能性を秘めています。
うつ病を発症させないためにも、ストレスをため込まないように心掛けましょう。
HSP/エンパスは5人に1人の割合と少数派なので、生きづらさを感じてしまいます。
「周囲に共感されない」と他人との間に壁を作っていませんか。
自ら壁を作ってしまうと一生分かりあう事はできません。
HSP/エンパス以外の人も、他人と分かりあうことは難しいものです。
HSP/エンパスだからと壁を作らず、無理しない程度で分かりあう事が大切です。
HSPやエンパスの人向け人間関係の構築方法
HSP/エンパスの特徴に違いはあったものの、問題は共通している部分が多いです。
周囲の変化に敏感なので、多くの人と接することにより、情報過多でパニックに陥ってしまいます。
大勢の人がいる場所や人混みは苦手です。
そのせいで周囲から「内向的」「考えすぎ」「人付き合いが苦手」だと思われがちです。
HSP/エンパスは性格なので、これをすべて解消できたり、根本から改善することは難しいです。
改善しようとすることで、よりストレスになる可能性が高いのでおすすめしません。
最低限の人間関係の築き方、無理しない範囲での改善方法をご紹介します。
自分と他人を切り分けて考える
HSP/エンパスの人は、相手の言動や機嫌に振り回されてしまいます。
周囲の反応を自分の事のように考えてしまいがちです。
そのため、他人は自分と違う事を受け入れ、一歩離れて客観的にみるようにしましょう。
雰囲気が断ち切れないときには、その場を離れるだけでも変わるはずです。
全てに共感せず、自分の意見も伝える
共感力が高いので、相手の意見に同調してしまう事があります。
違う意見を言ったり、反論したら、「相手はどう思うだろうか」「嫌われるのではないだろうか」と考えてしまい、自分の意見を言えません。
心から共感できるものに共感するのは問題ないのですが、
自分の意見が異なった場合には、それを伝えられるようになりましょう。
HSP/エンパスの人は、相手の立場に立って考えることが出来るので、
相手の意見を尊重しつつ、自分の意見を伝える能力を持っているはずです。
無理してまで付き合わなくても良い
職場の人とコミュニケーションを取る中で、不本意な結果になることもあります。
- 全く意見が違う
- 分かりあおうと努力したが、相手に歩み寄ってもらえなかった
- 自分の意見を伝えたけど、否定された、受け入れてもらえなかった
もし何度チャレンジしてもこのような結果になった場合、
あなたの能力と職場が合っていないのかもしれません。
HSP/エンパスの人は、極力仕事上関わる人の数が少なかったり、自分のペースで仕事が出来る職種の方が適職です。
自分の能力が発揮できない職場にいる場合には、一度今後の働き方を考え直してみましょう。
人と接する機会の少ないフリーランスのプログラマーやライター、
感受性を活かしたクリエイティブな仕事などが向いているかもしれません。
まとめ
HSP/エンパスの人はともに周囲の反応に敏感に反応してしまう。
違いは、エンパスの人の方がより共感性が高く、直接的でない場合も周囲の影響を受けてしまうこと
人間関係の構築のコツは、距離感を保つこと。
相手と自分は違う事を把握し、相手に流されずに自分の意見を伝えましょう。
共感のし過ぎ、気を遣いすぎで疲れている面があるので、程よい距離感を持って接しましょう。
我慢をしすぎると、一気にシャットダウンしてしまう傾向があるので、要注意です。
HSP/エンパスは性格です。無理して変えようとせず、受け入れながらうまく付き合っていきましょう。
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